膠原病とは

膠原病とはどんな病気?

2017/02/10

不安になる最大の原因は知らないからです。

まずは病気を知ることから始めましょう。

 

膠原病と呼ばれる病気はたくさんある

膠原病とは、全身に症状が出て原因が不明な病気をまとめて呼ぶときの表現で病名ではありません。

心臓や関節の病気のように、多くの病気はひとつの臓器や場所に起こります。しかし、全身に症状が出る病気は少ないため、以下の病気をまとめて、膠原病と表現するようになりました。

関節リウマチ (rheumatoid arthritis; RA)
全身性エリテマトーデス (systemic lupus erythematosus; SLE)
強皮症 (Scleroderma)
皮膚筋炎 (dermatomyositis complex; DM) / 多発性筋炎 (polymyositis; PM)
結節性多発動脈炎 (polyarteritis nodosa; PN)
混合性結合組織病 (mixed connective tissue disease; MCTD)
シェーグレン症候群 (Sjögren syndrome; SjS)
顕微鏡的多発血管炎 (microscopic polyangitis; MPA)
多発血管炎性肉芽腫症 (Granulomatosis with polyangiits; GPA)(旧名:ウェゲナー肉芽腫症)
好酸球性多発血管炎性肉芽腫症 (Eosinophilic granulomatosis with polyangitis; EGPA) (旧名:チャーグ・ストラウス症候群 (Churg-Strauss syndrome; CSS) ・アレルギー性肉芽腫性血管炎(Allergic granulomatosis-Angitis; AGA))
過敏性血管炎 (hypersensitivity angiitis)
ベーチェット病 (Behcet's syndrome[disease])
コーガン症候群 (Cogan's syndrome)
RS3PE (remitting seronegative symmetrical synovitis with pitting edema)
巨細胞性動脈炎 (Giant-cell arteritis; GCA)
成人スティル病 (adult-onset Still's disease; AOSD)
リウマチ性多発筋痛症 (polymyalgia rheumatica; PMR)
線維筋痛症 (fibromyalgia syndrome; FMS)
SAPHO症候群

wikipediaより

つまり、膠原病といっても、いろいろな病気があるため治療方法も異なります。

では、なぜまとめて呼ぶかといえば、初期症状や対処方法が近いからではないでしょうか。

多くの人は体調が悪いと内科のお医者さんに行きます。そこでの診察で全身症状で原因不明だと、一度、膠原病というくくりにして、次に詳細な検査などをして、どれに該当するのかを検討していくのです。

 

関節リウマチが過半数

患者数でいえば、ほとんどが関節リウマチのため、治療方法や対処方法の情報が多くあります。

私の場合は、症状と血液検査の結果から「強皮症の疑い」でしたが、指の痛みがあったため、まずは関節リウマチの治療方法を参考にしました。

 

膠原病と自己免疫疾患との違い

膠原病の原因は不明ですが、多くは免疫が正常に働かず、自分自身を攻撃する自己免疫を作ってしまう自己免疫疾患であると言われています。

しかし、自己免疫疾患の中でも特定の臓器に異常が起こっているものは臓器特異性自己免疫疾患といわれ、膠原病とは言われません。

逆に言えば、自己免疫疾患の中で全身に症状が出るものが膠原病と言われます。

 

風邪といっても、症状や原因もいろいろな種類があり、曖昧な部分も多いのと同様に、膠原病というのも曖昧な表現ということです。

 

なぜ病名を特定するか?

病名を特定することにより、今後の治療法を決定したり、今後悪化するかもしれない箇所の検査を詳細に定期的に行うためです。

つまり、お医者さん的には、患者がどういう状態なのかを分類的に把握して、今後の進め方を決めるのです。

また、私は患者として病名が特定されることで、どうしたら良いのかわからない不安感からは、逃れることができました。それまでは、症状があるのに改善するのに何したら良いのかわからないし、気をつけることがわからないため、何もしない間に症状が悪化していくという事が怖かったです。

 

膠原病の生存率

膠原病は、今では生存率が低い病気では無くなりましたが、数十年前は治療法も確立されておらず生存率も低い病気ということでまとめて呼ばれていたのかもしれません。

近年、新しい治療法が次々と確立され生存率が急激に上がってきているため、10年後の生存率はもっと上がってくると予想されています。

 

膠原病の遺伝について

親子や双子だから、必ず同じ病気になるということは無いそうです。

双子でリウマチになる確率は15%ぐらいとのことなので、遺伝子の関係はあるようですが、その他の要因も大きいようです。

ただし、膠原病の種類によっても異なるようですので、詳しくはかかりつけの先生に聞かれた方がよろしいかと思います。

また、生活環境や習慣が似ていると発病することもあるようなので、気をつけることが必要です。

 

難病(特定疾患)

膠原病は、病気の原因が特定されていないため、治療が難しいため難病や特定疾患と言われます。

そういった病気は、一般の病気とは区別されて、扱われています。

例えば、病名がわかれば、下記にて検索することで、病気の詳細やどこで研究されているかがわかります。(ただし、医療従事者向けの情報も多いため、すべてを理解するにはかなりの知識が必要です。)

 

また、指定された難病に認定されると、医療費の減額等の補助があります。

認定されるには基準がありますので、難病になったら必ず認定されるわけではありません。

だから、「○○の疑い」という言葉が用いられるわけです。

 

完治するのか?

少ないようですが、難病に認定されても完治することがあるそうです。

また、症状が軽減した状態が続く”寛解”といわれる状態には多くの方がなっているようです。

 

膠原病の場合、根本的な原因がわからないため、完治したかの判断が難しいということと、症状が良くなったり悪くなったりを繰り返すことが多いため、お医者さんから完治といわれることは少ないのだと思います。

しかし、普段の生活に気をつければ治療の必要が無いという状態になると、お医者さんから”寛解”と言われるそうです。

ただし、多くの場合、悪化する可能性を考慮して、検査のための通院をされるようです。

 

私の場合は、様々な症状が出て「強皮症の疑い」でしたが、今は軽い症状があるだけで、全く症状が出ていない時もあります。

食事や生活習慣に気をつけていてサプリメントは時々飲みますが、薬は飲んでいません。

また、病院に行くのは自主的に年1回の血液検査のみです。

 

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